2015年2月11日水曜日

日本型経営・産業組織のゆくえ

日本型競争社会は、今や内外双方からの圧力によって変質しようとしている。では、この競争社会は今後どんな方向に向かっていくのだろうか。まず、国際的には、日本型経営・産業組織の透明性が高められていくだろう。

日本型のシステムについての外国からの不満の多くは、その「わかりにくさ」に一つの原因がある。当の日本の経済主体でさえその中身がわかりにくいものさえある。

部外者にも透明な制度を作り上げていくことは、外国の不満への対策ということだけでなく、制度そのものをより普遍的なものとし、世界に受け入れられやすいものにしていく上でも役に立つに違いない。

そうした中で、自然の流れとして、システムの相互浸透が進行していくだろう。市場・企業活動の国境がなくなっていけば、非常に長期的には制度・慣行の差もなくなっていく。何が生き残り、何が消えるかは、その過程で自ずから明らかになっていく。

日本型経営・産業組織をどのように評価するかということも、その過程で定まっていくだろう。